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コラム羅針盤

2014.01

投資と運用を分けて考える

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投資と運用の違いについて考えてみたことはあるだろうか?
 
おそらく誰もがその違いについて説明できるものの、こと「おカネ」においては二つの言葉を分けて使うことは一般的ではない。新聞や雑誌ですらそうであるならば、皆さんが普段の会話で使い分けているとは想像し難い。実際、当社内でも一緒くたに使われることがほとんどだ。
 
辞書によると「投資=利益を得る目的で資金を投ずること」とあり、「運用=そのものの持つ機能を活かして用いること」となる。投資という言葉は直接的に本レポートの意図する意味を捉えているが、時に自己投資などで使われるように例えば時間を費やすことも投資と考えることがある。将来の利益を求めるがゆえに現在の何かを投ずるからだ。一方、運用という言葉の意味は広い。そのものの持つ機能を活かして用いるとは、本レポートの場合「おカネ」の持つ機能を活かすということと相成る。つまるところ要は、「おカネに働いてもらい上手に殖やそう(減らさないようにしよう)」ということだろう。
 
さてこの二つの言葉、一般投資家にとって使い分けるほどの明確な理由がない。将来の利益を求めて資金を投ずるのも、おカネの利殖機能を用いて上手に殖やすのも、結局のところ皆さんにとって同意義であるからだ。しかし今回は、あえて二つの言葉を使い分けてみたいと思う。なぜならそれらは「さわかみファンド」の持つ二つの顔を表しているのと同時に、使い分けることこそが我々の進むべき道を表しているからだ。「運用」という顔
 
「さわかみファンド」は一般生活者の財産形成のお手伝いをさせていただくために存在し、それ以上でもそれ以下でもない。改めて明言するまでもなく、日夜そのためだけに全社全力で走っている。
 
タイトルに従い「投資」と「運用」を分けるのであれば、財産形成のお手伝いとは運用を指す。
 
以後、当社目線で書き進めるが、当社は金融商品を販売する運用会社であり、運用においては長い時間軸にて安定的に成績を積み上げていくスタイルを是とする。運用会社ゆえ運用成績が全てではあるが、会社としての安心感と安定感そして活動や成績における期待感や信頼感を皆さんに認めてもらう必要がある。しかしそれは時間軸の長短を別に全ての運用会社が問われる要素であり、当社のみが成すべき目標ではない。つまり「当たり前」のことである。
 
しかしながら当社は直接販売の体制を採るがゆえ、時に頭の切り替えが難しい。前述のような当たり前の要素に対する意識が強すぎると、運用のための運用という罠に陥ってしまう。その結果、社会において成績以外の価値を持たない存在にもなり得る。無論、成績を出し続ければ文句は言われないだろう。しかしながら、運用のための運用では必ず行き詰まる。運用のための「投資」が必要なのだ。
 
「投資」という顔
 
当社は皆さんの大切な資金をお預かりし、これはと思う企業に投資をする投資会社である。ここに当社の二つ目の顔がある。
 
投資においてはファクトの分析のみならず、将来における価値の向上と成長の可能性を徹底的に検討する。またその軸には「世に必要とされるか」という当社独自の視点を外さない。話は飛ぶが、世に必要とされるとは表面的な社会責任を問うているのではなく、世に必要とされるからこそ消費者に選ばれ、消費者に選ばれるからこそ会社が成り立つという至極当たり前の道理のことである。
 
さて、「さわかみファンド」はこれまでも同様の投資哲学にて運営してきたが、そこに一点修正を加えようと思う。これまでの「企業に投資させていただいている」から「投資先企業のパートナーとして」という精神面での切り替えだ。
 
株主目線で高圧的に振る舞うのでもなく、自らを蔑むのでもない。お互いのゴールをしっかりと共有し強い信頼関係を築いていくのだ。企業が経営に責任を持つのと同様、我々も投資に責任を持つべきなのである(皆さんとの間に当社は運用の責任を持つ)。
 
夢を語るならば、我々は投資家として企業から信頼され、時にその鋭い洞察力を頼られ、更に言えば企業が「さわかみファンド」に組み入れられていることを誇りとして感じられる、つまりSRI※を超えた本当の意味でのSRIを全うする存在になりたい。そのようにして投資会社としてのプレゼンスを確立し、「さわかみファンド」の存在意義を高め、且つそれをもって「長期投資」として日本に根付かせていきたいと願う。
 
話を戻すようであるが、長期投資を組み合わせたものこそが皆さんが直接関係するファンドであり「運用」である。運用のための運用の罠とは、投資の本質を忘れ株価を追う行為、評判を気にしてリスクを取らなくなる姿勢、成績を得んがため小手先の運用手法に陥ることなどだ。そこには再現性などなく、必ずメッキが剥落するという結果が待っているだけなのである。
 
最強の立ち位置を活かして
 
今後、投資の顔についてはCIO率いる運用チームが確立していく。ここが全ての肝であり、輝いてこそ当社の色となる。一方で、安心感のある運用の顔を形成していくことは全社テーマである。直接的な運用は無論ファンドマネージャー(FM)が行うのだが、皆さんに安心していただくための努力は運用チームにとどまらない。
 
運用は皆さんと同じ歩みを取ることから始まる。FMが買い時だと判断した時、皆さんが否と資金を引き揚げてしまったら機会を失することとなる。逆に、皆さんとの呼吸が合うほどに本来の力が発揮されるのが運用の性質だ。運用とは、狭義にはFMの(ポートフォリオにおける)統率力そのもののことだが、広義には当社においての「販売」と言えるのかもしれない。
 
そう考えると、直販こそ運用業における最強の立ち位置と考えられる。であるからこそ我々は「投資」と「運用」を再認識し、何にも増して投資の顔を輝かせ続けなければならないのだ。
 
※SRI(社会的責任投資)従来の財務分析だけでなく、社会・倫理・環境などの側面も考慮する投資手法。

【代表取締役社長 澤上 龍】




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