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企業対談

2015.03

『再生医療産業化へ J-TECの挑戦』株式会社ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング (3ページ目)

課題はオーダーメード製品の効率化

 

 まさに高村光太郎の「僕の前に道はない、僕の後ろに道はできる」ですね。現在ロボットは入れず手作業で生産されていますよね。

 そうです手作業です。皮膚は湯葉みたいな薄い膜です。とても機械化できずほとんど手作業で作成しています。現場に立つのに1 年間みっちりトレーニングしてようやく商品となる細胞を扱えます。その教育も大変です。

機 械化できないのは商品が非常に脆弱というのもありますが、レシピ通りつくれない、原料となる細胞が人によって違い過ぎるというところです。実際に生後2 ヶ月の赤ちゃんから99 歳の方の例までありました。年齢によっても細胞の活きが全く違います。工業製品のように在庫として保存することはできませんから、使用する手術日に仕上が るように、成長スピードを早めたり緩めたりして様子を見ながら培養しなければなりません。これは機械には難しいことです。10~20年後にはロボットも入 るかもしれませんが、現在当社はその領域には達していません。

 色々な会社が参入できるものではないですね。昨年、富士フイルムの資本参加を受けてから御社に変化は起きたのでしょうか。

  富士フイルムの古森会長に「何故J-TECはこんなにお金を使っているのだ。効率化するように。」とご指導いただきました。ご存知のように、彼らは大量生 産、私達は教育しながら一品モノ、大きな差があります。オーダーメードで、しかも手作業で量産するというのは大変な作業です。お互い企業文化は違います が、そんな話もしていかなければいけません。最近はありがたいことに富士フイルム側が当社の企業理念を口にしてくれるようになりました。富士フイルムと J-TECの合言葉は「再生医療の産業化」です。彼らのケミカル材料は沢山あります。全て使えるわけではありませんが、彼らの持っている材料と細胞を混ぜ て再生医療製品を作ろうというのが協働の第一歩になっています。その後は画像診断装置や早期検診等の彼らの強い所を上手く活かしてシナジーを生み出そうと 思っています。

 

変人+失敗経験のある人達が集まる会社

 

  「再生医療の産業化」を合言葉に2 つの会社が進むってすごいですね。大きな企業と組むことは財務的には良いことだと思いますが、一方で独立性というか御社のようなエッジの効いた会社がまる くなってしまうのはもったいないなと思っていましたが、お話しを伺って安心しました。ところで、かつて新人採用で新人=変人(世の中を変える人)と書かれ ていました。あれ大好きなのですが、社員の個性やセンスが尖がっているのはいいですね。

  少なくとも当社に来る社員は世の中を変えるという思いが強い人達です。なんだろう…「変人+失敗経験」のある連中が集まっている気がします。その過去 の失敗を大企業では挽回できないが、J-TEC だったらということで、学力ピカピカの者ではなく反骨精神をメラメラと持っている、泥臭いエッジをもっている人材が集まっている気がします。

 これは会社として人を引き付けるモノがあるのでしょうね。先ほどからお話しを伺っていると弊社とすごく似ているなと感じます。規制と戦って…。

 困っているとき買い支えてくれるとか。困っているところを助ける。そうですね。

  リスクを低減していった方が事業としては良く見えるし、キチンと経営しているように見えます。一方でリスクヘッジばかりしていては、未来を創ることはでき ません。チャレンジとリスクのバランスは投資と似ています。分からない中でどこまで許容できるか判断しコントロールするのかが本当のリスクコントロール。 御社のような新たな風を吹かせる企業にこそ本当に投資する意味があると思います。

 御社のポートフォリオの中にも異端児がいたほうが、日本経済が活性化して面白いかもしれませんね。

 地方の経済を見ていると高齢化で活力が失われているように感じる時があります。地元に上場企業ができて、若い人に仕事ができるって恵まれたことだと思います。これからもエッジの効いた上場企業として存在感を発揮して行ってください。

※ティッシュ・エンジニアリング:組織工学。機能を失った臓器や組織の代替品を、生命科学と工学をうまく組み合わせて作り出す考えのこと。

 



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自家培養表皮ジェイス

皮膚は体の中で最も再生能力が高いもののひとつですが、皮膚が広範囲に失われた場合、周囲からの再生が間に合わず、生命の危機に直面します。受傷部位を覆うには自分の皮膚を用いることが最適です。
そこで、正常な皮膚から増殖能力が優れた細胞を取り出して人工的に培養し、皮膚のようにシート状にしたものを受傷部位に移植する「培養表皮移植」が開発されました。培養表皮を受傷部位に移植することによって、水分の保持や感染防御といったバリアとして機能する表皮を再生することができます。

 

 

 

 

 

 


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株式会社 ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング

代表取締役社長 小澤 洋介様

愛知県蒲郡市出身。早稲田大学大学院理工学研究科修了、88年SRIインターナショナル入社、95年イリノイ大学経営学修士修了、96年ニデック入社、04年ジャパン・ティッシュ・エンジニアリング代表取締役社長就任。

 

 

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