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企業対談

2015.11

『技術の開発は生命であり魂』 朝日インテック株式会社

産業用ワイヤーロープから医療機器事業へ、
4つのコア技術を軸に展開する同社のワイヤー事業とは
 

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朝日インテック株式会社
代表取締役社長 宮田 昌彦様
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取締役最高投資責任者 兼 ファンドマネージャー
草刈 貴弘



新規事業への参入
 
草刈(以下草) 御社には4つのコア技術がありますが、なぜ他社には真似をすることができないのでしょうか。
 
宮田(以下宮) 弊社の創業はメディカルではなく産業用デバイスのステンレス加工専門メーカーとして設立されました。創業当初から直径で5mm以下の極細ステンレスワイヤーロープを製造しています。現在でも細物のステンレスワイヤーロープを製造しているメーカーは限られていますから、業界がニッチな市場であることが理由の一つとして挙げられます。
  また産業用デバイスを中心に技術開発を行う中で、オリンパス社の内視鏡用ワイヤーロープを受注製造したのがきっかけとなり医療分野へと進出しました。その過程で培ってきた4つのコア技術は、経験と実績を積み重ねた結果得たものなので、短期的に習得できるものではなく、他社にはなかなか真似ができないと感じています。
 
 医療の中でも進出する分野を広げる過程で、技術を持った中小企業をM & Aされたり、技術を他社から取り入れ御社の中で熟成させたりするという例があるようですが、そのあたりの目利きはどなたが判断されているのでしょうか。技術的シナジーや法務上や企業文化といった点での調査はどのような経緯で行われたのでしょうか 。 
 
 自社内での技術を蓄えた方がニーズに応えるのにスピーディーにできますよね。弊社は、外注に出すことは殆どなく、素材から完成品までの自社一貫生産を基本としております。弊社は、ステンレス技術に強みがありますが、それ以外の技術的要素、例えば樹脂などについては、外部からM&Aによって取り入れる判断をいたしました。個人の目利きというより、顧客からのニーズに応えるための施策を、その都度取ってきたということになります。
 
 現在はメディカル事業とデバイス事業の二本柱で進められています。国家的な後押しもあり、一般的にメディカル事業は色々な企業が参入したがっています。ですが、この分野は厚生労働省の認可を得るハードルが高く、薬価などの売価を自分で決められない、万が一の際の事業リスクも高いという極めて難しい分野です。オリンパス社のニーズがきっかけでもあったとはいえ、本格的にメディカル事業への参入を決断した理由はなんでしょうか。
 
 極細のワイヤーメーカーとして日本でトップシェアを取ることはできましたが、円高や賃金上昇による製造業の海外進出が広がり始めた1980年代から、こういった工業用製品に対するコスト要求がだんだん厳しくなってきました。そこで製造工場をタイに作りコストダウンへと踏み切りました。今では当たり前ですが、海外移管は、当時は珍しかったですね。それにより空洞化した国内のエンジニア達が、新分野である医療機器製品の開発に取り組みました。我々の4つのコア技術が活かせる領域、かつ取引先企業とはかぶらない新規市場への進出、高付加価値製品であることなどを探索した結果、医療用のガイドワイヤーに辿りついたのです。その当時に現会長がそちらへ舵をきる決断をいたしました。
 
 もともと医療分野への参入を考えていたというよりは、技術を活かしつつ付加価値が認められる業界に参入したいというお考えだったのですね。それが丁度カテーテル治療に適していたと。
 
 そうです。医療用ガイドワイヤーなら自社のステンレス技術を活用して作れるのではないかという考えからスタートしました。しかし当時は医療に関して全くの素人集団だったので、詳しい方に認可の取り方や医療グレードの工場を設立する際の指導をしてもらいました。その指揮をとったのが元大手医療機器メーカーにいた開発エンジニアであり、現在は弊社の最高技術顧問の百田です。彼を筆頭にメディカル事業がスタートしました。

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