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企業対談

2016.06

『クレハイズムを守り、育て 大きくする』 株式会社クレハ(2ページ目)

 
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最後まであきらめずボールを追いかける
 
 ロングラン製品など、思い入れのある製品はありますか。
 
 クレラップは57年目です。これはやはりクレハの技術開発立社の原点なのですよ。塩化ビニリデン樹脂のフィルムを開発していたが、壁は厚く、乗り越えられなかった。その当時アメリカのダウ・ケミカル社が日本で合弁会社を設立しようとした際、名乗りを上げたのがうちと旭化成だったのです。結局その相手は旭化成になり、技術ライセンスもそちらにいきました。その時の悔しさから自社技術でこれを作ってやると技術陣が立ち上がりました。結局市場に出せたのは旭化成よりも先となりました。私どもの原点はそこにあるのです。
基本的に他社技術に頼らない。小さいながらも世界に展開していける技術が日本にはある。そのあとも失敗は多くありましたが、失敗から他の発見も見つけました。何しろ挑戦する、失敗もする、でもあきらめないねちっこい会社です。学び派生することからの展開を続け72年です。この精神は創業当初から変わらないクレハのDNAです。企業としての価値はそこだと思っています。だから目立たないけど、ところかしこで製品は使われているのですよ。最近ではPGAという高いガスバリア性、高強度、生分解性のある優れた樹脂を世界初で工業生産する技術を確立し、シェールオイルの採掘材料などで使われています。
 
 泥だらけになっても最後まであきらめずボールを追いかける感じが御社らしいですね。そのDNAをどのようにして研究者などに浸透していくのですか。
 
 研究者には会社の歴史を勉強させています。そこから学んで伝統を理解する。私もあらゆるシーンで話をしています。私が言い聞かせているのはパッション・スピード・コミットメントです。すべての原点はパッション(情熱)、そしてスピード(速度)をあげないと競争に勝てない。そして粘りにねばってこだわってコミット(達成)しなければ。これが根付けばもっといい会社へ成長すると確信しています。優れた企業であれば付加価値もつけなければならない。歴史を振り返ると失敗もありますが、私自身も原点にもどってクレハ魂を基盤としてやっていきたい。一番大事なのは人なのです。
 
 いわきの工場を訪問した際に感じたのは、上司と部下の方の心の距離が近いと思いました。馴れ合いではなく、家族のような一体感がありながらも緊張感のある、人の魅力がある現場だと感じました。
 
 現場力がしっかりしていない企業でトップダウンをやってもだめなのです。ボトムアップとの相乗効果で会社は強くなります。だからトップと下との距離は近いほうがいい。現場で何が起こっているかトップも理解できている、それに対してきちんと対処できるような環境です。現場力をあげるために経営は投資をする、現場にも私は直接行きます。対症療法ではなく原点回帰で徹底的に追及します。
 
 そこまで現場に入っていくのですね。
 
 そうです。人は私達のかけがえのない財産ですからね。実は社内で小林塾なんていうのを毎月一泊二日、泊まり込みでやっています。10人程度のメンバーが1年かけて改革プロジェクトを練り、達成できるまで3~5年かけても実行します。参加者は結果が出るまで辞退できない。その結果として3年間で約50億円のコスト削減ができました。どれだけねちっこくこだわれるかが試されていますね。ちなみに今の執行役員クラスは皆小林塾を経験していますよ。

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