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企業対談

2016.06

『クレハイズムを守り、育て 大きくする』 株式会社クレハ(3ページ目)

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トップに意見する社員が必要
 
 人財育成にこだわっておられるというのは機関投資家にはなかなか伝わらないでしょう。目先の利益ではなく5~10年、いや20年後に成果が表れる。しかし、小林社長が直々に塾を毎月開いているというのはすごいですね。
 
 20年後、私はまだ生きていて外から見届けますよ(笑)でもそのくらいの気概で先を見据えてレールを敷き、次世代の人が持続可能な未来を作っていきます。ですから短期志向ではなく中長期を見据えて投資をしています。
 
 企業において製品やサービスは大事ですが、それを生み出すのは人ですから、御社が何のビジネスをしているか立ち返ると「人の役に立つ」ということになりますね。事業分野を限定せず、人が育つ事で生み出される成果を大事にしたいということなのですね。
 
 私は相当な危機感を持っていますから、今やれることは全てやっていきます。皆で同じベクトルを向けて施策を講じるのは絶対に必要です。そんなに簡単に結果はでるものではない。
過去、面白そうだという新規テーマがあったので、既存事業から引き抜いて研究者を皆そこへ配置したことがありました。結局そうしている間に既存事業は他企業へ追い抜かれてしまった。この経験から、幹になっている事業は常に資源を投入して幹を太くし続けなければならないと反省しました。枝葉がわかれて広がる可能性はありますが、幹がしっかり維持されなければ枝葉に栄養はいきませんから。実は、今回の中期経営計画の中に「私の考えるクレハのあるべき姿」というのを入れています。機関投資家さんからはあまり反応がありませんでしたが、今話していることはここに詰まっています。
 
 社長の中にある意識は、今走っているビジネスを収益力のあるものにすること、さらに次のビジネスを支える人財をいかに育てるかということなのですね。
 
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▲グループディスカッションなど、ステージに応じて
 様々な研修を用意。
 
 既存事業も新規事業もベースは人財です。ここが変わらなければ何も変わりません。ここに注力すればもっと勢いをあげられるでしょう。事業は環境によって撤退する等、変化がありますが、そこに優秀な人がいればどの事業でも活躍できる。だから海外から人財をもってくればいいとかそんな安易なものではなく、クレハイズムを守り育て大きくする。これが私にとって一番重要な事だと思っています。役員なのに社長に提案が少ないぞ!なんてね。私もそうでしたが、トップに意見する社員は絶対に必要ですからね。
 
 
 
 
 
 
数字だけではなく現場を見て判断
 
 時間軸、考え方が違うので短期的な利益を追求する機関投資家には確かに理解されにくいかもしれません。企業価値とはステークホルダーが幸せになる事ですから。働き甲斐と生き甲斐は同じでなければいけないと思います。
 地域社会との共生にもその意味が含まれているはずですから。
 
 弊社がいわき市で経営している病院は収益的には苦しい。しかし現在いわき市の南部地区には年間10万人の患者さんがいらっしゃいます。市からの支援もない状態で、この病院がなくなったら地域社会に大変なご迷惑をおかけする。私どもが支援して経営的な構造改革をし、これからも存続させる方向で運営していきたいと考えています。数字だけで判断できないことは沢山あります。
「技術のクレハ」は何にもっと力を入れるべきなのか、ステークホルダーのために何ができるのか、この会社は何のためにあるのかと日々考え行動していきます。20年後もきっと私は生きていて、外から目を光らせていると思いますよ。
 
 今回の小林社長様との対談で、100周年を迎える時にはもっといい会社になるという気概が感じられました。目標まで20年程時間がありますから、これからもじっくりと企業価値の向上に努めていただければと思います。微力ながら併走させていただきたいと思っています。
 
 

 

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株式会社クレハ
代表取締役社長
小林 豊 様
 
1974年慶応義塾大学商学部卒業、呉羽化学工業(現 クレハ)入社。 2000年クレハ・ケミカルズ(シンガポール)社長就任。2005年 取締役就任後、2012年クレハ社長就任。

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