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ファンド仲間の皆さま

2016.10

世界の入り口、 駆け出す子供たち

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 今年4月、熊本地震が起こるわずか数時間前。熊本市内で口座開設完了通知を受け取り、長期投資の大海原に漕ぎ出した会社がある。創業127年、町の本屋として愛される「長崎書店」様だ。
 
本屋の使命
 4代目店主 長﨑様は言う。「10年、20年先がどうなっているか分からない。リーマンショックのような暴落や戦争が起きているかもしれない。本業で収益を確保する自助自立の努力は当然ですが、世界経済の成長にある程度シンクロする盤石な財産づくりに着手する必要を感じていました。本屋は小売業として地域のお客様のニーズに応えつつ、扱う商品の特性上、文化の発展に貢献するという使命を帯びています。その一方で当然、働く従業員の物心両面の豊かさを守り続けなければならない。事業を継続し、新たな挑戦に一歩を踏み出すとき、資金調達や毎月の支払いに不安があるようではいけない。さわかみ投信のファンド仲間であることによって、その運用方針に対するどっしりとした安心感、お金にも働いてもらう満足感、いざと言うときに威力を発揮する期待感、そんな長期投資にワクワクしています。」
 今でこそ老若男女が集い町の息吹が聞こえる同店だが、10数年程前は経営難から事業継続の危機にあった。
 
非常時を、生き抜く
「2000年前後、大型競合店の度重なる出店攻勢やネット書店・新古書店などの台頭によって、業況は悪化の一途でした。代々引き継いだ土地・建物は銀行・仕入れ先に根保証としてがっちり押さえられていました。一度でもお手上げしたら商売の復活は厳しい。家業を守りたい一心で、東京の大学を中退し実家に戻りました。ただ、希望もあった。並ぶ本を眺めるだけで世界が広がり、店員の雰囲気、お客様の立ち居振る舞い全てが心地いい、そんな東京で憧れた本屋を地元でもやれるはずだと。」
 
201610_customer3.jpg ▲左:店内は随所に「ハッ!」とする切り口で本や作家が紹介され、アートギャラリーで新たな世界を覗くような体験もできる。
▲右:文豪・森鷗外も訪ねた兄弟店「長崎次郎書店」は国の有形文化財。一時休業するも一階が本屋、二階が喫茶室として甦り、国内外から注目される。
 
固定客をつくる
 そして同店はリニューアルを果たす。本を売るだけではない、一歩踏み入れれば棚に並ぶ本、照明、レイアウト、音楽、空気、流れる時間、全てを五感で味わえる本屋を目指した。店員の思いも重なる。「アマゾンやグーグルは便利。でもそれは自分と似た行動履歴の人同士で芋づる式に似たような欲求を掘り合うばかり。リアル店舗は、違う。買いに来た本とは全く別の本に巡り会い、新たな自分に出会ってしまう驚きがある。金太郎飴状態で全国展開する本屋もあるけれど、長崎書店は町の本屋。アンパンマンが好きな子供から、俳句や旅が好きなお年寄りまで地域の人たちが必要としているものをしっかり届ける。同時に、生き方やスケールが大きくなるような、熊本の文化向上に役立つ本の提案を能動的にしていきたい。回転率?数字も大事ですが、全てじゃない。」
 同店は売上げを、人や地域の役に立つことを実感するためのバロメーターにしている。「場当たり的に売れても続かない。発見があった、スタッフが親切でまた行きたくなった等、心に残る体験を届ければ、ファンが増える。岩盤のような強い支持があれば、新たなチャレンジをする余力が生まれ、一層たくさんの人に喜んでいただける。そして子や孫に残したい未来をつくり、ありがとうと言われる。こういう好循環をつくるために、全ての仕事がファンづくりに繋がっているかどうかが大事。『固定客をつくる。』『郷土の文化に貢献する。』 80年代に品を置けさえすれば売れた先代の頃から大切にしている理念です。」
 
自分を取り戻す第三の場所
 店主の信念は震災直後、弊社に送られたメールにも表れていた。「心身ともに無事ですのでいくらでも再建可能だと思っています。スタッフや町の人達と力を合わせて頑張ってまいります。」
 仮設住宅、屋根を覆うブルーシート、熊本城下の割れた白壁。今も復興の最中にある熊本で、同書店へ足を運ぶ方は増えている。「『頑張ろう、熊本』というメッセージをよく見かけましたが、当店では控えたかった。頑張ろうと思っているのに、頑張れない人もいる。人それぞれのスピードやリズムがある。職場でも家庭でもない、自分の時間を取り戻す場所として本屋はありたい。」
 
世界の入り口
 朝は赤ちゃんを抱えたママや杖をついたお爺さんが、昼下がりにはビジネスマンが、夕方は学校帰りの子供たちが、今日も書店に賑わう。店主に町の本屋の未来を尋ねた。
「東京下町にある本屋の前で、横断歩道の信号が青に変わるや駆け込んでいった子供を見かけた。あの子が何を読みたかったのかは分からない。ただそこに、駆け出したくなる世界が待っていた。本は古今東西、森羅万象が対象。嬉しい時、悲しい時、どんな時も本屋はそこで彼を待っている。インターネットで溢れる情報を手にしても、誰しも一人では辿りつけない場所がある。そんな世界の入り口をいつでも開いて待つ、町の本屋でありたい。」
 手に取る本で世界を開き、手にするお金でより良い未来に一歩を踏み出す長期投資。おもしろい世の中づくりを皆さまご一緒しましょう!
 
【直販部 佐藤 紘史】
 
 

 
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長崎書店
長﨑 健一 様
 
明治22年創業。「良き書は人をつくる、こころにタネをまく。」を社訓に掲げ、地域に根差した町の本屋として熊本の文化受発信拠点の一翼を担う。店員のセンスとお客様の反応で選書される二人三脚の棚づくりも特徴。建物3階には「リトルスターホール」と称した多目的ホールを備え、絵本おはなし会や著作家によるトークイベント、ミニライブなど様々なイベントを開催し、地域住民同士の交流も生まれている。




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