Sawakami Asset Management Inc.

CONTENTS
# タグリスト

上場企業は株式を公開しているため、善かれ悪しかれオーナー権の移転がしやすく、人材を集めることも比較的容易だと言えるでしょう。一方で日本に存在する大多数の企業は上場しておらず、後継者未定で廃業に迫られているという現実があります。そんな、日本を縁の下で支える中小企業が廃業したらどうなるか? 私はかつて、さわかみファンドで未上場企業に投資できないものかと苦心した経験がありますが、残念ながらその時は適切な解を得られませんでした。それが10年の時を経て、私たちの一つの答えとして生まれたのが今回ご紹介する株式会社Yamatoさわかみ事業承継機構(以下、機構)です。

一日174社が廃業?

全国400万社弱の中小企業は、日本の雇用の5割、GDPの7割を担っていると言われます。それがこれから20年間、毎日174社廃業していくと知ったらいかがでしょうか? 伴って一日約1,500人が失業し、52億円のGDPが消えていく…そんな試算があるのです。

中小企業の廃業は直接的な経済ダメージにとどまりません。上場企業の重要な部品の製造を担っていたり、地域密着で社会インフラを支えていたりとその役割は存外大きく、失ってから大切さに気づいたなど悠長なことを言っていられないのです。

中小企業が廃業に直面する「適切な承継者を見つけられないという問題」は次の通りです。創業者ならびに昭和・平成を生き抜いてきた経営者は「すべて自分でやる」という気概と超人的パワーを持ち合わせていますが、そういった諸々を担おうとする次世代はなかなか現れません。また企業譲渡においても、受ける方の金銭的理由だけでなく、譲る方にも躊躇が発生します。「これまで大切に育ててきた思い入れのある我が社をやすやすと他人に手放せるものか」とか「連帯保証が外れないと辞められない」など。
そんなこんなで、特に日本では承継が進みにくいのです。それが平成を終え、期限なしの社会課題として浮き上がってきたのが令和だと言えるでしょう。

 

想いを引き継ぐ“ソーシャル運用”

機構では第一ステップとして10年間で5,000社を承継しようと励んでいます。流行のM&Aとは違って誰かに取り次いで手数料を稼ぐのではなく、私たち自身が受け継いで永久的に社会に存続させるという趣旨です。

大企業を年齢的に卒業しても、まだバリバリと働きたいと望む人材は多くいます。そういった方を後継者に充てられれば、成熟日本のあるべき雇用の創出にもつながります。また機構がプラットフォームとなり様々な点での経営補佐を一手に担えば、中小企業一社当たりの負担を減らすことができ、本業に邁進できる。間接業務然り、銀行とのやり取り然り。これを経営シェアリングと呼びます。

重要となる資金の出し手は「多くの日本人=生活者投資家」です。今まさに、一般の方々が社会貢献しながら資産運用もできる“ソーシャル運用”の準備を金融庁と着々と進めています。日本を支える中小企業を日本人の手で担える…素晴らしいと思いませんか?

いよいよ出航するさわかみグループの新しい帆船が社会課題をいかに解決し成長していくか、是非ともご期待ください。次回は、同じく金融の仕組みで地域の自然エネルギーの普及に励む、株式会社ローカルプラスです。

さわかみ投信株式会社 代表取締役社長 澤上 龍

(参考)Yamatoさわかみ事業承継機構:https://yamatosawakami.com/

日本の中小企業を未来に残すための当機構独自の画期的なビジネスモデルをやさしく解説

支援者の会」では、毎回代表吉川と澤上相談役が事業について解説。質問にもお答えします(HP より参加登録可能)

創業時の写真。左から澤上龍取締役、吉川代表取締役、澤上篤人相談役

関連記事
RELATED

「さわかみグループ」の他の記事
OTHER