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総合研究開発センター

株式会社NTN袋井製作所(静岡県)

 

自動車部品の研究開発を行う総合研究開発センターと、
自動車用ドライブシャフトの製造を行う、100%子会社の
株式会社NTN袋井製作所を訪問しました。

 

 

13:00 会社概要説明ご講演

会社概要・自動車事業の強みや将来性についてお話いただきました。また、100周年を迎える同社の今後の変革や礎づくりについて、大久保社長よりお話いただきました。

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14:00 Q’moの試乗、見学
インホイールモータを搭載した未来のEVモビリティQ’mo(キューモ)を見学。タイヤが回転し、横移動やその場回転する車に思わず歓声があがりました。

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車が横に移動してる!


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14:30 展示ギャラリーの見学
ロケットのベアリング等、ハイエンドな製品から汎用品まで同社の幅広い製品を見学しました。製品の前では各担当の方が詳しく説明してくださいました。201601_tour8.jpg

 

 
 

後輪独立転舵システム

 

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15:30 株式会社NTN袋井製作所
中島社長による製品・工場説明の後、最先端の設備を備えた ドライブシャフトの製造工場を見学しました。

 

 

 

 


 

 

技術で社会を支える企業の想いとは
 

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技術で社会貢献
 
 今回は、NTN株式会社における自動車部品の研究開発を行う総合研究開発センターと世界シェア2位であるドライブシャフト(等速ジョイント)の主力工場であるNTN袋井製作所を訪問しました。
 同社は祖業であるベアリングで自動車産業へ進出し、1960年代に自動車の基幹部品である等速ジョイントへとビジネスを拡大してきました。それ以降、拡大・発展する自動車産業を支え続け、FF(フロントエンジン・フロントドライブ)車が主流となったのも同社が等速ジョイントの技術革新を起こしてきたからに他なりません。
 今回はNTN袋井製作所にてその製造過程を見学させていただきました。生産工程においては要素技術にこだわる同社ならではの工夫が多々あったように思います。従来の研削から焼入れ鋼切削への変更、高周波焼入れ、独自のロボット・自動化などで生産効率を高めています。以前は十㎏程もある製品を人の手で持ち上げ作業されていたそうですが、現在ではそのような工程はすべて機械で自動化されており、女性でも問題なく働ける職場環境となっています。参加されたファンド仲間の皆様も想像以上に自動化されていた点に大変驚かれていました。
 展示ブースでは様々な製品をご紹介いただきました。昨今下町ロケットが話題となっていますが、同じくロケットで使用される金色のベアリングが輝いていました。最先端の研究開発やトレーサビリティのコストを考えると決して儲かるビジネスとはいえず、国内ベアリングメーカーで開発・生産を行うのはNTN1社のみです。それでもロケット産業、ひいては社会のお役に立ちたい、ベアリングの技術をトコトン追求したいといった高い志で取り組まれていました。他にもボールネジ、減速機、焼結部材、支持軸受を組み合わせたモジュール製品などから同社の技術の幅の広さや深さを感じることができたのではないでしょうか。
 
自社製品が否定される危機感を!
 
 長期的に自動車産業は電気自動車の普及といった大きな変革を迎える可能性があります。仮に電気自動車が主流となれば、同社の収益源であるベアリングや等速ジョイントの搭載数量は激減していきます。しかし、そういった将来への危機に対しても着実に取り組まれています。 その1つが今回のツアーで試乗させていただいたQ’mo(キューモ)と呼ばれる小型電気自動車です。インホイールモータと呼ばれる最新の技術を駆使した電気自動車であり、従来の自動車ではありえない真横への移動などに参加されたファンド仲間の皆様も興味津々でした。実際には自動車本体ではなくシステムの販売がメインとなりますが、このほかにも本紙面では紹介しきれないほどの新市場・新分野に向けた製品があり、同社の今後がますます楽しみになる企業訪問だったと思います。
 「我々はお客様の命に関わる商品を作っている。だから何があっても品質は守らなければならない。」これは大久保社長の締めのご挨拶での一言です。昨今、自動車産業では品質問題や技術的な不正が大きな話題になっています。資本主義経済による利益追求の行く末は消費者にそのツケが回ってきます。「あなたは消費者ではなく、投資家であることを忘れてはならない。」とは著名な投資家バフェット氏の金言ですが、利益のみならず消費者を第一にビジネスをされている同社のような企業も長期投資家として応援すべき存在ではないでしょうか。
 
 
【アナリスト 坂本 琢磨】
 
 

 

参加されたお客さまの感想

●社員の方が皆いい顔をしているのがうれしかった。工場の隅々まできれいにされており、会社の心意気をすごく感じました。内容は少し絞ったほうがいいと思う。
 
●さわかみ・NTN共多くの方に説明して頂き感謝しています。電気自動車の時代になっても、同様のシェアを確保できるのか、多少心配です。頑張ってください。
 
●企業について知ることで「応援」に結びつく企業を見つけることが出来ました。自分の知識は表面的な四季報のみでしたのでありがたかったです。
 
●見学を通して、製品の使われ方、種類を学びました。さわかみファンドさんがどの様な視点で企業選びをされているのかも知れて良かったです。
 
●今日は手厚く応接して下さりありがとうございました。専門用語が多く錆びついた頭脳では大変でしたが、貴社に対するイメージは鮮明になったと思います。
 
●忙しい中、半日企業見学をさせて頂きありがとうございました。自動車、新幹線、H-ⅡAロケットなど、そのものは知っていますが、中に使われている部品、回転する箇所全てに使われているベアリングを製造している世界一の企業を実際に見られて良かったです。
 
●社長をはじめ社員の方々のもてなしを直接受け、感じることができ、日本のモノづくりの根底の力強さをみた。日本技術の強さを感じることができた。
 
●他業界にいる者として、こうした製造業の会社を見せて頂けたことは非常に貴重な経験であったと思います。また社長様を中心に皆様の知識の高さに、トップ企業の質の高さを垣間見ることが出来ました。

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