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(左)直販部 江藤 (右) 宿谷様

達筆な書体に添えられる映画や展示会のパンフレットの数々。毎月多くの社員にお手紙を送ってくださる宿谷さんを今回ご紹介いたします。お手紙は、当社社員をはじめいろいろな方に毎月30~50通も書かれているとのこと。人とのつながりを大切にされる、大変素敵な女性です。

初めての金曜勉強会で号泣
宿谷さんとさわかみ投信との出会いは2001年です。お金のことに漠然と不安を感じるようになった宿谷さんは、ファイナンシャルプランナーのセミナーに参加され、その席でたまたま隣に座った方から当社の月次レポートを勧められました。レポートに綴られた当時社長の澤上篤人のコラムを読んでとても興味を持ち、当社が毎週金曜日に開催しているアナリスト公開勉強会に即参加。その勉強会で宿谷さんは号泣することになります。

「初めて参加した勉強会で、澤上さんからビレッジ構想の話を聞きました。内容は、海外には郊外の環境豊かな場所でじっくりと長期投資を行っている運用会社があり、さわかみも将来田舎に広い土地を購入し、そこで親のいない子どもたちを引き取って思いっきり学べる環境を作ってあげたいという話でした。私は、産まれた家庭環境によって厳しい生活を余儀なくされる子どもたちがいることを幼い頃に知ってから、小さいながらに自分は何ができるだろうと考えていました。同じことに問題意識を持って具体的に解決方法を考えている澤上さんの言葉に心嬉しくなって、自然に涙があふれてきました。」

“本来の投資は世の中をよくするためにある”という価値観も、宿谷さんの価値観とピッタリでした。宿谷さんは、澤上のビレッジ構想の実現に共感するとともに、さわかみ投信で本来の投資の姿を学びたい!と思い、その後も毎月勉強会に足を運び続けました。

手紙を書く理由
私は宿谷さんから入社3か月目頃からお手紙をいただくようになりました。ある日、同じようにお手紙をいただく社員と手紙を読んでいたところ、同封物の内容が異なることに気がつきました。宿谷さんは、月次レポートや長期投資だよりの社員コラムを読んで、社員一人ひとりの興味や関心に合わせて同封物を選ばれていたのです。それだけの思いを込めて毎月30~50通の手紙を書かれるとは、なかなかできないことです。今回、宿谷さんに感謝の気持ちも込めて、なぜそんなに社員一人ひとりを思ってくださるのか聞いてみました。

「自分は微力です。ですから、自分のできない分野で活躍している方には応援の手紙を書きたくなりますし、雑誌やセミナー等で社会問題を知ると、共感して頂けそうな方々にまずは現状を知ってもらいたくて情報を送っています。」

一人が今よりもちょっと人を思い、具体的に一人ひとりが幸せになっていけば、きっと世の中はよくなるはず。宿谷さんの思い描く理想の社会は、大人が鼻歌を歌い、子どもがスキップしている社会です。具体的でなくて恥ずかしいんですけど…とおっしゃいましたが、私には信頼に満ち溢れ、安全で安心して暮らせる社会、柔らかで穏やかな社会がくっきりとイメージできました。これからの社会を生きる子どものために…と何度も涙目でおっしゃる宿谷さんの目には、今の時代を生きる人だけでなく、次世代、次々世代の社会を思う気持ちが広がっていました。

お金とは何か
問題を解決するためには、個々の問題に取り組む人だけでなく、人や情報を橋渡しする人の存在も欠かせません。そんな中で、宿谷さんの手紙は、単に情報を流すだけではなく、人が人を思う流れを作っています。実は宿谷さんは長年金融機関に勤められています。流れを大切にする発想は、日々仕事でお金の流れに携わっていらっしゃるからかな?とふと思い、金融機関で長く働いている理由や、働く意義などいろいろと伺いました。その中から出てきた言葉には大変重みがありました。

「銀行は、製造会社のようにモノ作りをしていませんし、モノ作りの哲学を深めることができません。お金は、元々存在していた物で、銀行はそれを回しているだけです。ですから、そもそも“お金とは何か”という哲学を、携わる各人が深く考えてゆかなければ、お金を誤った方向に使用する危険が多々ある様に感じます。お金とは何か。金融機関で働く人はみんな真剣に考える時間を持つべきだと思います。」

金融機関という仕事と向き合う中でお金について真剣に向き合い、多くの人から知識を吸収して考えて行きついた宿谷さんの生き方。プライベートにおいても、1円でも100円でも自分の意志をもってお金を回したいと考えている宿谷さんに、さわかみファンドを持っていただいていることをとても嬉しく思いました。

私も金融機関で働く一人として、お金とは何か、投資とは何か、人生とは何か、豊かな社会とは何かを考え続け、自分の人生で社会を1ミリでも2ミリでもよくしたいと思います。
(直販部 江藤)


宿谷 幸代 様

長期投資歴16年。金融機関勤務。プライベートの名刺には「For the next 7 Generations:7世代先を考えて生活するというネイティブインディアンの叡知。私たち大人が未来の子供たちの為にどんな社会を残すことができるのか。」という文字が添えられている。

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