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日本一の変人経営者
宗次徳二 著
ダイヤモンド社

長期投資は「将来の納得に対し、いまの不納得で行動する」が鉄則である。将来の納得とは、5年10年と時間がたってみると、「投資価値がずいぶん上がったな」と世の中が認めることを指す。
いまの不納得で行動するとは、「どうしてそんなボロを買うのか」と、まわりからバカにされるような投資をいう。誰も買おうとしないから、申し訳ないほどの安値で買える。
結果的には、それが最高の投資となる。それなりの時間はかかるが、運用サイドでは「実ってくるまで待つ」など、もう慣れっこである。
ところが、お客様からすれば「こんな不人気なものに投資して大丈夫か」と、疑いたくなる。その横で、マーケットやメディアは直近の値上がりをガンガン騒ぎ立てるから、不安はどんどん高まる。
ここが、長期投資を専らとする運用会社の性根が試されるところ。顧客資金がなければ、運用もできない。さりとて、成績が積み上がってくるまで、2年とか5年はかかる。その間、どう顧客対応していくのか。

そこで大いに学ばされるのが、本書で操り返されている真心からのお客様サービスである。粗品やポイントで顧客の歓心を得ようとしたり、値下げ競争に走ったりはしない。カレーの味と接客サービスだけで勝負する。
では、長期運用における接客とは、どんなものなのだろう?10年とかの時間軸でみれば運用成績は積み上がってくるとして、それまでの間、お客様にどう頑張ってもらうか?永遠のテーマである。

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