夢を考えてみませんか?

夢が見づらい国、日本!?

本コラムで長期投資で夢を追い続けるファンド仲間をご紹介している一方で、普段、ご縁の窓口でお電話を受けていると、老後のためという一心で夢は考えたこともなかったという方も多く見受けられます。昨年、地方で開催した20代30代のみのセミナー懇親会で、数名から「夢を持っていていいんでしょうか」という衝撃的な声もありました。状況を聞くと、人に依れども月収は20万円前後、結婚されていたり子供がいる方も多く、金銭的・精神的負担から自然と夢を諦めていたそうです。
夢は生きる楽しみや目的そのものにもなり得ますが、現代では夢について考える機会が減っているのかもしれません。そのような中で、今回インタビューを引き受けてくださった石川様はご自身の夢を生き生きとお話しされていて、聞いている私もワクワクしました。夢を忘れていた方も、考えたことが無かった方も、夢について考える機会になればと石川様の夢をご紹介させていただきます。

悲しみの中から芽生えた夢

(写真1)石川様が育てた桐で作った箪笥

かつて、石川様のご実家の裏には高さ30mにもなる雄大で美しいケヤキの木がありました。ご実家のシンボルとなっていたこの大木は、ご家族にとって見守ってくれているような存在だったのかも知れません。しかしある日、そのケヤキが販売目的で伐採されることになりました。樹齢350年を超える思い出のケヤキが突然なくなり、大変悲しまれたそうです。切り株の周りを歩きながらご自身にできることを探し、ケヤキの巨木を育てる決心をされます。当時石川様は30代後半で仕事もある中、ご実家近くの雑木林を切り開き、ケヤキの苗を植え始めました。次に思い出のケヤキの切り株を使って、漆器や花台などをつくられました。ご自宅にお邪魔すると居間に飾られていて、その姿はまるで形見のようでした。間もなくしてお嬢様が誕生し、嫁がれていく日に桐の箪笥を持たせてあげたいという想いから桐を植えました。しかし想像以上に育てるのが難しく、土地も痩せていたため翌年に植え直すことに。苦労を重ねつつもお嬢様の喜ぶ姿を夢見て20年、ようやく8本の栽培に成功します。家族で桐を山から切り出し、完成した総桐の箪笥(写真1)はきっとご家族の強い絆となったことでしょう。時を同じくして書籍「法隆寺を支えた木(西岡常一・小原二郎著)」と出会い、ヒノキの素晴らしさから植樹を検討されますが、ヒノキの天然分布は福島県以南で、かつ温暖な地域に多く岩手県では植樹されていないという周囲の声により断念しかけます。しかし偶然ご実家の山におじい様が植えたヒノキが数本成木していることが分かり、200本植樹され現在も育成に奮闘中です。今夏は県と協力して7,000本の広葉樹を植樹される石川様に夢をお聞きすると、500年後に神々が集うような素晴らしい山を創ることだと笑っていらっしゃいました。

虫に食われた木や採光を踏まえた伐採等、手入れが欠かせません

人生を彩る夢

冒頭の話に戻りますが、セミナー懇親会で話をした彼らも、互いの夢や好きなことを話しているだけで表情が明るくなっていました。青くさいようですが、夢を持つことは大切なことだと感じます。
世の中では「老後のための投資」という必要性の側面が強調されていますが、「人生を楽しむための原動力」というのも長期投資ならば可能だと私は思います。なぜならば、長期投資なら再現性のあるリターンと複利効果によって、資産は長期的に増やしていけると考えるからです。かくいう私も、弊社に入社した8年前は、投資は将来不安をなくすためのものとしか考えていませんでした。しかし最近では、お金に働いてもらうことに慣れてきたこと、そして夢を達成されていくファンド仲間の方々を近くで拝見し、長期投資であれば将来不安の解消とともに夢に挑戦できる余裕が生まれると実感しています。
石川様においても、さわかみファンドのご資金について今は使う予定がないとおっしゃっていましたが、夢で必要になった時にはぜひ使っていただければと思います。
【直販部 中津】


石川 誠 様
40年前に植えたヒノキに寄り添う石川様。
500年後の山の姿を夢見て植林し、今夏は7,000本の広葉樹を植樹します!と意気揚々です。