株式会社日立製作所(6501)

先進的なIoTサービスを開発
次世代電力網で活躍

リーマンショックから波及した経営危機を逆手に取って、それまでの“官僚的縦割り組織”を改革。加えて不採算事業を整理して社会インフラ事業を拡大、業績をV字回復させた。同社の強みは、センサーから家電、鉄道車両のみならずITソフトウエアやクラウドネットワークまで、何でも作れること。このような製造業と情報通信の二刀流は世界でも唯一無二。更に、同社はモノから得たビッグデータをAI分析して顧客の利便性を高める、IoTサービスを開発。例えば、工場リードタイムの削減や医療画像診断の効率化、一日8000本の電車の運行制御、需要に応じた安全な水の供給などで実績を上げている。そして、原発事業を縮小し昨年末に欧州の送配電事業を買収。同分野で世界シェアトップとなり、家庭の太陽光やEVの二次電池を莫大な計算量でバランスする「スマートグリッド」への展開が期待される。
一方、課題は低利益率と多過ぎる子会社と言われ、グループ全体でのコスト削減や大胆な組織改編を粛々と進めている。
年初から景気後退を警戒するニュースが目立つが、IoTの流れはますます大きく、それを先取りした企業の成長を期待できる年になりそうだ。

【アナリスト 村上 康弘】