“会長書きおろし”20年間の年次レポート

2000.08.24~2001.08.23
さわかみファンド、こんなこともあったね(第2期)

さわかみファンドの2年目は、まさに育ち盛りの子供の身長がぐんぐん伸びるように、ファンド仲間数はすばらしいスピードで増加していった。2期目、3,000名からスタートしたファンド仲間は、1年間でなんと23,000名にまで増えてくれたのだ。

いま思い起しても、あの当時は毎日が戦場だった。皆様からの資料請求が次々と舞い込む。一刻も早く口座開設していただこうと、社員を総動員して夜中まで資料セットの作成に追われた。

毎日お昼ちょっと前に、山のような郵便物が届く。それを開封したり書類ごとに仕分する作業から、口座開設の入力を経て、お客様控えの発送まで、もうテンテコ舞いだった。会社はまだ大赤字で夜食を出せない。それで「昼飯は遅めに取ってもらうよ。夜までお腹がもつよう、たっぷりと食っておいてくれ。でも大急ぎでな」と、社長の指示はメチャクチャ。心の中で「スマンな」と謝りながら。

運用?午前中に集中だ。午後から夜にかけてはアナリスト達も含め、社員全員が顧客業務のお手伝いで忙殺される。

それにしても社内のニギヤカなこと。事務作業で社員みなが走りまわる横で、電話がジャンジャン掛ってくる。資料請求やら入金の連絡やら、ありがたいことこの上もない。

好調な資料請求や口座開設を受けて、2000年10月の月中報告書では「楽しいかな長期投資仲間」というレポートをお届けした。ところが、翌年3月の月中報告書には、ぜいたくなことに「うれしい悲鳴」ときた。社内から悲鳴があがるほど大活況の職場風景だった。まさに戦場であった。

社内は燃えに燃えていた。1年目の運用で早くも本格的な長期投資の片鱗を世に示すことができた。それに対し、マスコミは「抜群の成績」という取り上げ方で、じゃんじゃん報道してくれる。たしかに報道はありがたい。しかし、マスコミ報道でさわかみファンドを知った方々に、「成績だけではないんですよ」と強く訴えたい。

われわれは、お客様と一緒に20年30年の財産づくりの航海を進めて行こうとしている。その覚悟と意思こそが、さわかみファンドが他の追随を許さないところなのだから。

この期、さわかみファンドのポートフォリオ構築は着々と進んでいった。ていねいに出遅れ株を拾いながら、ファンド設定から1年4カ月ほどかけて、なんとか満足のいく本格的な長期運用ポートフォリオができ上がった。