3月24日、投資先企業のアネスト岩田(以下、同社)の本社施設をファンド仲間33名と5名のさわかみ投信社員で訪問しました。同社は神奈川県新横浜近郊に位置し、今年で創業99年を迎える老舗企業です。本業はスプレーガンと中小型コンプレッサーの製造と販売で、高い技術力を背景にこの分野では日本を代表する世界有数の企業です。スプレーガンは塗装機器ですが、塗装には自動車ボディなど工業製品の表面を彩りながら同時に保護する重要な役割があります。一方のコンプレッサーは空気を圧縮する産業機械で、工場等の動力源として活躍しています。
高い技術の開発現場見学
ツアー前半は同社製品や試作品の開発現場を見学しました。同社製品を普段の生活のなかで見つける機会は少ないのですが、完成品はもちろんのこと、製造工程段階の仕掛品状態を閲覧できる展示品の数々を同社役職員の丁寧な説明を聞きながら見学できたため、同社への理解を深めることができました。例えばオイルフリースクロールコンプレッサーは世界初の同社技術で圧縮空気中の油を嫌う用途でも使用できる強みがあること、圧縮する2点の部品のすき間がわずか髪一本の幅でしかないなかで毎分約3000回転すること、等の高い技術を見学しました。また圧縮空気を使った空気銃やスプレーガンの試し吹き体験も実施していただき、同社を身近に感じる機会になったと思います。
未来志向の対談
ツアー後半は4月1日から同社の新社長に就任予定の三好取締役とさわかみ投信の取締役最高投資責任者の黒島との対談とし、トップマネジメントからアネスト岩田の社会的意義や将来像を参加者に直接語っていただきました。三好取締役からは「今以上に会社を発展させたい」との強い思いを伝えていただいたほか、スプレーガンやコンプレッサーが日常生活に溶け込んでいる様々な事例を挙げられました。また同社と塗料メーカーとの仕事上のやり取りなど業界の裏話も教えていただき、同社に対する解像度が鮮明になったのではないかと思います。一方の黒島からは同社製品がモノ作りニッポンのインフラとして果たす社会的意義は大きく、空気や液体という誰もがアクセスできる素材をビジネス化し、そうした技術をデジタルデータ化することで新しい展望が開けるのではと、未来志向の議論をファンド仲間にお届けしました。さわかみファンドが同社を組み入れている理由を、参加者の皆さまにお伝えできたと実感しております。
三人四脚でおもしろい世の中づくりへ
盛り沢山のコンテンツで大盛況のうちに終わった企業訪問。さわかみ投信は三人四脚でおもしろい世の中づくりを目指しております。今回の企業訪問ツアーはそうした想いを基礎としてファンド仲間、アネスト岩田、そしてさわかみ投信が強い絆で結ばれた企業訪問ツアーとなりました。
【運用調査部 アナリスト 小宮 力】
~ツアーの様子~
■13:00 会社説明

▲常務執行役員(※訪問時の役職名) 岩田様
■13:30 施設見学

▲先進的コーティングの研究開発施設

▲コンプレッサーや真空ポンプの展示

▲スプレーガンの試し吹き体験

▲圧縮空気を使った空気銃体験

▲様々な種類のスプレーガン

▲創業来99年間の歴史が詰まった展示コーナー
■15:10 アネスト岩田株式会社×さわかみ投信 対談

▲左:取締役常務執行役員(※訪問時の役職名) 三好様、右:取締役最高投資責任者 黒島 光昭
■15:45 本社2階のコミュニケーションスペースにて懇親会
参加者様の声
●貴重な見学の機会をありがとうございました。100周年を迎えられて益々のご発展をお祈りします。
●生活のさまざまな場で御社の製品が活躍されていることがわかりました。
●製品の製造現場、また企業のトップの話を聞ける機会は貴重な体験となります。これからも続けてください。
●塗装の世界をリードする素晴らしい会社だと思いました。製品は工芸品のように美しく、そのデザインを見ただけでも社員の皆様の製品への愛情が感じられました。貴社が身近に感じられるようになりました。
●エアスプレーガンの会社くらいしか知識がなかったのですが、身近でいろいろな所で使われている物を作っている会社ということが分かりました。
●BtoB産業なので一般の人への知名度はあまり高くないかもしれませんが、世の中になくてはならない会社ですので、今後も愛社精神を持ってお仕事頑張ってください。これからも応援しています。