86,400という数字
毎日86,400円のお金がもらえるとします。ただし、24時間という消費期限があるとした場合、皆さまは無駄なく使いきると思います。では単位を円から秒に変えた場合はどうでしょうか。86,400秒。これは1日の時間を秒で換算した場合の数字です。寿命等で人生に与えられた時間は異なりますが、基本的に時間は平等に与えられ、こうしている間にも時間は経過し、過ぎ去った時間は二度と戻ってきません。このようにお金と比較すると時間が大切な資産であるというイメージを持つことができるのではないでしょうか。そして、私たちはこの時間という資産を無意識に消化していることがあるのではないでしょうか。
忙しいという錯覚
私がこのように考えるきっかけとなったのは、日々の生活にあります。トレーダーという職業柄、四六時中トレーディングの事を考えたり調べたりしており、挙句の果てには目を閉じるとチャートが見えてしまう程、脳は忙しい状況にあります。このような忙しい状況だからこそ自身は頑張っていると錯覚を生みだし、充実した生活を送っているという考えを持っていました。仕事で忙しいから他の事は後回しになっていても仕方がないとどこかで思ってしまっていた結果、趣味のトレーニングでさえ後回しにしていました。しかし、ふとした瞬間に、一度しかない人生でやりたいことを後回しにしてよいのか。後回しにするほど忙しいのかという疑問を抱き、平日のタイムスケジュールを振り返ることにしました。固定された労働時間は8時間、通勤時間は往復で2時間、睡眠は5時間、食事やトイレ、お風呂等に3時間。これを足し合わせると既にやることが決まっている固定された時間はだいたい18時間になります。1日は24時間なので6時間は本来工夫をすれば自由に使えるはずの時間だったのです。つまり、忙しいは錯覚で時間という資産の分配が下手なだけだったのです。

時間という資産を有効化するための習慣化
時間という資産を1日に置き換えてイメージができたため、まずは1日の行動を変えてみることにしました。トレーディングの質を落とさず趣味であるジム通いを習慣化させ、時間という資産を有効に使うことにしました。悪天候でも気分が優れなくても仕事終わりにジムにいくことを決め、3か月続けた頃、身体と脳がこの習慣化を受け入れ始め、気が付けば仕事終わりにジムでランニングをしているという状態になっていました。ランニング中はトレーディングに関して調べることはできないので、ランニングに集中することにしていましたが、6か月続けた今では、ランニング中にその日のトレーディングに関する情報を頭で整理するということが自動的にできるようになり、ジムでの時間が翌日のトレーディングのための最も集中した準備の時間となっています。毎日2時間ジムにいくという習慣化を導入した結果、トレーディングの質は高まり、趣味に時間という資産を割り当てることができ、より充実した生活ができるようになったのです。同時にやりたいことをやるために時間という資産の配分を行うため、無駄にだらだら過ごすことができなくなるというメリットも生まれました。

最後に
しつこいようですが時間は消費期限がある大切な資産です。今回は私が実践した習慣化により時間という資産の有効活用を例に挙げましたが、すぐに実践できることは多々あります。例えば、寝る前に少しだけとスマホを使って動画を見て気が付けば数十分が経過していたという経験はないでしょうか。その瞬間は楽しいかもしれませんが、その過ぎ去っていく時間を睡眠に当てることで、翌日普段よりもすっきりとした頭で効率よく仕事ができるかもしれません。今回の羅針盤をきっかけに時間という資産を再認識していただき、有効活用することで、ファンド仲間の皆さまがより豊かな人生を送っていただけると幸いです。
【運用調査部 トレーダー 前野 宏明】







