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運用報告会でご紹介しましたように植物成長の三大肥料である窒素、リン酸、カリウムについて注目しています。今回はカリウムについての報告です。我が国はほぼ全量(塩化カリウム)を輸入しています。カナダやベラルーシが主要生産国ですが、地政学的リスクや周辺有事の影響で2020年には輸入価格が4倍にもなる場面がありました。よくよく考えてみれば海水には約0.04%という濃度でカリウムが含まれています。海洋国ならば上手く海から回収できないものか? 塩分(塩化ナトリウム)は植物の害となりますが、多量のナトリウムが含まれる海水から肥料成分であるカリウムを選択的に仕分けるのが難しいのです。ところがその仕分け技術にブレークスルーが起きました。そのアイデアの肝は意外にもプルシアンブルーという青色顔料で、18世紀初頭に発見されて葛飾北斎やゴッホの絵にも使われています。この顔料の分子がおもしろく、特定の金属との化合物(錯体)にするとカリウムを選択的に回収する吸着剤に変身! これを特殊な電極に塗布した電気化学セル→吸着・脱着操作→ナトリウムイオンの99%以上排除、カリウムイオンの濃度10倍以上の達成! 国産カリウム肥料の可能性にワクワクします。

【取締役最高投資責任者 黒島 光昭】

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