環境・安全で世界になくてはならないグループ
広範囲な商品領域、技術領域がアイシングループの強み
設立以来、同社は高い技術力を発揮するため分社化を進めてきました。各社が専門の事業領域に特化し競争力を高めた結果、アイシングループとして鉄やアルミなどの素形材からパワートレイン関連、ブレーキ関連、エンジン関連、情報関連などの自動車部品を広くカバーしています。その中でもアイシン・エィ・ダブリュ㈱が製造するAT（自動変速機）は世界一のシェアを誇り、世界初の8速ATを開発しました。同社は単に多段階化を進めるのでなく、6速ATとほぼ同等の全長で8速化を実現しつつ燃費性能も向上させました。ATの構成部品数は500～1,000個と複雑な構造であるため高い技術が要求されます。実際に中国の完成車メーカーの場合、MT（手動変速機）は現地メーカーから購入していますが、ATに関しては大半を外資系部品メーカーから購入していることからもATの生産に高い技術力が必要なことがうかがえます。これはグループ各社が専門の事業に特化してきた成果といえます。今後も、グループ各社が独自の技術やアイディアを結集し、新たな自動車の燃費向上や安心安全のソリューションを生み出してくれることでしょう。
【アナリスト 内藤 真理子】
