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低コストと創意工夫によって国内外の小型車で圧倒的な商品競争力
自社と協業の両面作戦で電動化や自動運転などの新技術開発を急ぐ

2020年に創立100周年を迎えるスズキは、52年に二輪、55年に軽四輪に参入して、今では世界で四輪330万台、二輪160万台を生産する大企業に成長しました。中でも四輪は軽自動車と小型車を得意とし、お家芸の低コストと創意工夫で、価格競争の激しい市場で追随を容易に許さない商品競争力と収益力を誇ります。国内の軽自動車では長年トップクラスに君臨する一方、成長著しいインドでは乗用車市場の約半分を占めるトップメーカーです。広大なインドに販売・サービス網を築くのは容易ではありませんが、スズキの場合には、現地のお客様が「たとえガソリンスタンドが見つからなくても、スズキのサービス拠点なら見つけられる」と言うほどに、1,600以上の街に3,400店以上のサービス拠点を展開しています。スズキのモノづくりは先代社長・現会長の鈴木修氏の口癖の「小さく・少なく・軽く・短く・美しく」に代表されます。スズキはそれらを徹底することでお客様が求める小さなクルマづくり・環境に優しい製品づくりにつなげています。今日の自動車業界は、電動化や自動運転などの先進技術開発の加速に加えて、インドなど成長市場への投資が待ったなしの状況です。それらの課題に向けてスズキは、15年に先代からバトンタッチした現社長の鈴木俊宏氏の下で「チームスズキ」として全社一丸となって取り組む一方で、業界の盟主であるトヨタ自動車と技術開発・モノづくり・市場開拓で協力関係を結んでいます。

【シニアアナリスト 吉田 達生】

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