3月18日に茨城県にある株式会社エフピコ、関東エコペット工場・関東リサイクル工場に37名のファンド仲間の皆さまと訪問しましたので、ここに報告いたします。
エフピコの魅力
エフピコ(以下、同社)は生鮮食料品や弁当・惣菜を生活者の口元まで届ける食品包装資材を提供してくれています。同社はその業界での圧倒的な立ち位置から私たちが手にしない日はないとも思われ、もはや現代の食のインフラを支えていると言っても過言ではありません。環境への意識も高い同社にはリサイクル原料を食品包装容器へ再生する資源循環の仕組みを30年以上かけて築いてきたという圧倒的な魅力があります。今回のツアーでは、そのエコ製品(会社全体での再生化率は4割を超えています)の工場へお邪魔することでその魅力に迫りました。
関東エコペット工場
回収されたPETボトルが惣菜や弁当を入れる食品包装容器に生まれ変わる工場です。
回収されたPETボトルが原料に生まれ変わる前半部分では、重さや風、センサーや人の目を用いて段階的にリサイクルに適した状態にまで丁寧に選別される工程や、最終的に溶融を経て原材料として生まれ変わるまでの破砕や多段階に洗浄される工程などを見学いたしました。
ここでは使い捨てが当たり前だったプラスチック製品の経済性にリサイクルという新たな付加価値を生み出すために、大きな設備を効率的に動かしている迫力を感じることができました。
原料から製品が作られていく後半部分では、用途によって作り分けられるプラスチックシートがその表面に様々な機能を付与され大きな一本のロールになっていく行程、そのロールから精巧に設計された金型によって食品包装容器が打ち出されていく行程、人の目で最終チェックしたのちに、自動化により段ボールに梱包されていく行程を見学いたしました。
製品に触れながらの解説では、食品を入れても曇らない、現場で重ねた容器がくっつかない、ギザギザ加工で消費者の手の怪我を防いでいるなど、細やかに施された工夫に驚かされました。
関東リサイクル工場
回収された食品トレー(原料はポリスチレン)が再び食品トレーの原材料として生まれ変わる工場です。
こちらの工場では特に最初の行程として重要な、スーパーから届いた大量のトレーを丁寧に人の手で選別していく作業を見学いたしました。
トレーの回収には生活者が協力してくれているとはいえ、中には汚れが残ったもの、素材が違うもの、異物も混入しており、リサイクルのスタート地点に立つためにまず人の手による選別が不可欠になります。同社はこういった集中力と根気のいる作業を障がいのある従業員(正社員として雇用)にも参加してもらいながら、時間をかけてリサイクルの仕組みとして全国的に定着させてきましたが、現場からはその凄みが十分に伝わってきました。
見学を終えて
見学後の質疑応答でも、知的好奇心を刺激された参加者からの質問が途切れることがなく大変盛り上がったツアーとなりました。
いつも在って当たり前。今回イベントに参加しなければ、この後の買い物でも脇役であり続けたであろうエフピコ製品ですが、参加したファンド仲間の皆さまはきっと帰りに立ち寄ったスーパーからすでに、中身の食品以上にその容器が気になったに違いありません。
【運用調査部 斉藤 真】
~ツアーの様子~
■バス移動中

▲ 当社アナリストの斉藤がエフピコについて紹介。
■13:00 工場内会議室にて会社説明
■13:20 工場見学

▲関東エコペット工場

▲トレー・PETボトルのリサイクル工場を実際に見学しました。
■15:30 IR担当者様による質疑応答

▲全体を通しての質疑応答コーナー。 IR担当の須賀様がご回答くださいました。

▲経営企画室 IR課 須賀 崇博 様

▲エコペット⼯場出口付近にて記念撮影
参加者様の声
●食品トレーのリサイクルはいまの社会でなくすことのできない仕事です。ぜひ進化させて収益も向上されることを期待しています。障がい者の雇用も積極的に取り組まれていて素晴らしいです。ビジネスモデルになっていることに感動をおぼえました。
●ある日、家で確認したところいつも食べているもののトレーにエフピコさんの製品が使用されていたのを知り、おどろきました。いつも有難うございます。
●いつも何気なく使っている食品容器の裏で、ここまで労力を持っておられるとは大変驚き有難く思いました。
●リサイクルに関して大変勉強になりました。意識が高まりました。
●工場見学ができて楽しかった。また、実際の作業工程が見れて、貴重な体験ができたと思う。
●日本人のリサイクルや正しくルールを守る国民性を活かされたビジネスでとても印象が良かったです。