Sawakami Asset Management Inc.

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2007年のサブプライムローン問題から始まった市場の暴落は、リーマンショック、2011年の東日本大震災と約5年に及ぶものとなりました。あれから10年…。現在は相場環境が良いこともあり、さわかみファンドの基準価額は3万円を突破、最高値の更新をしました。改めて今、暴落当時を振り返り、その経験から学んだこと、そしてファンド仲間の皆さまに伝えたいことを、当時を経験した3人の社員が語ります。

左から 
確定拠出年金部 計倉 宗州(入社約13年)
運用調査部 大澤 眞智子(入社約20年)
直販部 廣瀬 陽太(入社約17年)

 

当時を振り返って

計倉 私が入社したのが2008年3月で、リーマンブラザーズの破綻前でした。株価暴落の中、「なんで運用会社に行くんだ」って周囲から大反対されたのを覚えています。

廣瀬 2009年から直販部に配属され、震災の際にはご縁の窓口で電話対応をしていました。リーマンショックから立ち直りかけていた時期でもありましたが、2011年の東日本大震災、原発問題で再度基準価額が1万円を割ることもあって、何年も低迷時期をさまよっていたのを覚えています。この長いトンネルはいつ抜けるのだろうと…。

大澤 私は2002年に入社しましたが、あのような暴落は初めての経験でした。2011年に原発問題が起こった時、「日本は本当に大丈夫なんだろうか?」と思ってしまいました。ただ、そのような状況下でも会長(澤上篤人)は毅然としていました。「人間というのは、なんとか生活を元に戻そうとするものだ」という言葉が印象的で、その時に腹を括ったというか、お客さまと向き合って話す覚悟を持ちました。

 

ファンド仲間の反応

廣瀬 不安の声が多かったですね。資産が半分くらいになってしまった方もいらっしゃって、「これからどうなるんですか?」という電話もいただきました。

計倉 2013年頃までなかなか基準価額が上がらなくて、皆さまの期待に応えられてないっていうのが個人的には辛かった。一方ですごく印象に残っているのが、当時の下落局面で解約を上回るほどのお買付をいただいていたこと。普通であれば怖くなって売ってしまいそうになりますが、多くの方がさわかみファンドを理解してくださっていたということだと思います。運用会社と個人投資家が同じ方向にいたことが体感でき嬉しかったです。

 

経験が将来に活きてくる

計倉 暴落は良いこととは言えませんが、経験することで得られるものもありました。それは、「何があっても人々の生活はなくならない」ということです。繰り返し発信していることですが、自らが体感できたことは大きな経験になりました。暴落を乗り越えたことは、ファンド仲間の皆さまも自信を持ってよいことだと感じています。なぜなら、将来訪れるかもしれない暴落局面において、未経験の方と耐性において差が出てくることだと思うからです。

廣瀬 「愚者は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」との格言がありますが、誤解を恐れずに言うと、私を含めほとんどの人間は愚者であり、本当の学びは自分の経験からしか得られないのではないかと思います。暴落を経験した人とそうでない人とでは、次の暴落が来たときの自信と行動において、大きな違いが出てくるのではないでしょうか。

大澤 災害当時からこの10年で実感したことは、生きることに対しての人間の力です。今日よりも明日、明日よりも未来を、少しでも良くしたいと願い行動する人間の力というものが証明された10年だと感じています。今、人類はコロナウイルスと闘っていますが、必ずや人類はコロナウイルスと共生・共存する道を見つけることと考えています。

 

直販を貫く意味

廣瀬 私たちがなぜ直販を貫くのか。相場が下がっている時こそ、直販の意味を痛感しました。私たちは「下がったら買いだ」ということを常に発信しています。しかしお客さまが行動に移すには、私たちへの信頼がないとできないと思います。当然、不安だからです。信頼をいただくためには、私たちが日々やっていることを直接伝えていく必要があると感じました。直販だからこそ、どのような未来を描いているのか、どのような運用をしているのかを皆さまに伝えること。これは私たちが直販を貫く意味であると感じています。

大澤 私たちが今も直販を貫く意味って、お客さまに寄り添い、サポートできるからだと思っています。というのも、最近さわかみファンドを始めた人は、あの大きな暴落を経験していないわけです。初めての暴落に対して、安心と勇気を与えることができるのが直販の意味だと感じています。

 

今、ファンド仲間の皆さまに伝えたいこと

計倉 財産づくりをお手伝いすることは第一ですが、長期投資のリターンは単純な資産形成だけではないことを伝えたいです。私自身は長期投資を実践することで、お金や時間に対する価値観が変わり、心にゆとりが生まれ、前向きに堂々と生きているという実感があります。ファンド仲間の皆さまも共感いただけるのではないでしょうか? ご自身が実感する長期投資のリターンを世の中に発信していただき、自立して堂々と生きていく仲間を一緒に増やしていって欲しいなと考えています。

大澤 暴落当時、さらにはその前からずっと付き合ってくださったファンド仲間の皆さまには、「コツコツ投資を続けることがどれだけ力があるか」ということを示してくださいました。将来、また何かのきっかけで暴落が来るかもしれません。ただ、その時は買いのチャンスだと思って投資を続けて欲しいなと思います。

廣瀬 今後も日本における経済の低成長、年金給付水準の低下、所得格差の拡大という時代の流れは止まらないと思っています。その中で、より良い未来をつくろうと努力・成長する企業にお金を託す長期投資は、一般生活者にとって財産づくりの大きな武器となると思っています。ファンド仲間の皆さまは、成熟社会となった日本でどう生きるかという正解のない問いに対して、自らの生き方を通じて答えを示そうというフロントランナーなのです。

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