
一昨年の運用報告会でご紹介しましたが、未来予測の一要素として地質情報に注目しています。国立研究所の研究成果が公開されていますが、今回は海洋地質図をご紹介します。直接には見ることができない海底や、その下の地層や堆積物を間接的に測定しデータを加工して可視化した地質図です。言うは易しですが、唸ってしまうほどの愚直な研究です。無人潜水機を沈め音波を出し海底から反射してくるまでの時間と戻り音波の振幅から地層の重なりを検知。さらに円筒ドレッジという大きなバケツで海底面をひっかいて岩石を収集し性状や成分を分析して堆積物の分布を可視化します。ひたすらそれを繰り返すのです。高市政権が掲げる成長戦略の17分野では、洋上風力発電、海底ケーブルなどの海洋構造物が目につきます。海底に大型構造物を設置するには地盤の事前調査が必須です。構造物を留める錨の位置決めやケーブル設置の最適ルート策定などで工期の遅延を避け莫大な追加コストを防ぐのです。さらに海底崩壊の可能性の低い設置場所を選ぶことで、超長期の維持が可能になります。海洋国としての誇るべきデータの貴重さに感謝しながら、我が国の海洋構造物の未来にワクワクしています。
【取締役最高投資責任者 黒島 光昭】
