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大正時代のKS鋼磁石から現在世界最強の磁力を持つネオジム磁石まで、日本の磁石研究は世界をリードしています。磁石などの磁気的な機能をもつ材料を磁性材料と言いますが、今回はトップを走る磁性材料技術について紹介します。このアイデアは冷やすメカニズムを根底から変える発想で、冷蔵庫の画期的な技術革新となる可能性があります。

従来の冷蔵庫の原理は、液体冷媒を気化させ、その後コンプレッサーで圧縮するサイクルで冷気を作ります。ところが代替フロンなどの冷媒ガスは温室効果の問題から世界的に撤廃の流れ。ではどうするか? 磁気冷凍です。磁性材料には面白い性質があって、温度がある境界線(キュリー温度)を超えると磁気が失われます。この時、材料内の電子の回転の向きがバラバラになり、秩序が壊れる際に熱変化が発生します。この熱変化を利用して吸熱、発熱の工程サイクルを工夫し冷気を作るのです。詳細は割愛しますが、従来の冷蔵庫の“冷媒のサイクル”から“磁気のサイクル”への発想転換がポイントです。圧縮装置がなく静かでノンフロンで環境にも優しい。尚且つ、この磁性材料の9割は鉄でコスト的に有利です。なんともシブく、バラ色な技術です。

【取締役最高投資責任者 兼 運用調査部長 黒島 光昭】

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