株式会社セブン&アイ・ホールディングス

株式会社セブン&アイ・ホールディングス
伊藤研修センター(神奈川県横浜市)

人口動態、社会環境変化とお客様ニーズの変化を捉えた商品開発・販売に加え、生活インフラの一つとしての役割を果たせる店づくりを進めているセブン&アイグループ。今回は、同社の創業からの歴史と経営の進化を学び、人材研修の想いを学ぶため、伊藤研修センターを訪問しました。


12:40 新横浜駅集合、出発
13:00~開会の挨拶、プレゼンテーション

 

 

 

 

 

 

❶プレゼンテーション風景
❷取締役常務執行役員 伊藤様
❸伊藤研修センター長 髙木様

14:10 伊藤研修センター見学

グループ社員の販売・調理などの技術向上のため、そしてグループの創業精神を伝え、次世代を担う人材を育成することを目的に設立されたセンター内を、今回特別に見学させていただきました。

 

史料室見学

セブン&アイグループの創業精神と経営理念の浸透を目的に設立されました。創業時より大切にしてきた「商いのこころ」と、その後、日本の流通を大きく変えていった革新的な取り組みを紹介しております。

❹テーマゾーン ❺変革ゾーン ❻創業ゾーン
❼史料室入り口に飾られた、当時の自転車。創業者の兄
も、このような自転車を愛用していたという。

 

15:40 終了、記念撮影
16:00 解散

 

 

 


変わらぬ基本と、変え続ける仕事のあり方
創業の精神と
変化への対応で生み出す革新力

2月15日、小雪の舞う中、ファンド仲間26名の皆さまと新横浜駅徒歩20分にあるセブン&アイグループの伊藤研修センターを訪問しました。伊藤雅俊名誉会長の寄付によって2012年に設立されたグループ社員のための研修施設です。創業理念を学ぶ史料室、技術習得のための研修室、宿泊室やレストランを有する大型施設で、設立以来7年で延べ35万人を受け入れています。同施設は、1958年のヨーカ堂(現イトーヨーカ堂)創業から60年でグループ売上高約11兆円、グローバルネットワーク67,600店舗の巨大流通グループに成長した同社が、今後の更なる成長に向けて、不可欠な要素と考える創業の志をグループ社員に共有するための重要な役割を担っています。

お客様を大切にすること

当日は、セブン&アイ・ホールディングス取締役常務執行役員の伊藤順朗氏から「小売業を取り巻く環境変化とセブン&アイグループの経営」についてお話を伺いました。小売業は広く生活者に密接したヒューマンビジネスであり、伊藤名誉会長と鈴木敏文名誉顧問の信念である「信頼と誠実」と「変化への対応と基本の徹底」の精神を受け継いでいくことが重要であるとのことでした。現在、セブン‐イレブンのチェーン全店売上高は約4.7兆円にものぼり、これは全国のフランチャイズ加盟店約2万店の努力の積み重ねによるものです。本部は加盟店と「一体不可分」の関係にあり、共存共栄に専心しています。マーチャンダイジングにおいては、マーケットを観察し、単品ごとに仮説を立て、その実行、検証を通した商品開発を繰り返しています。常に前述の信念に基づいて「お客様の立場に立った」視点を持ち続ける人材の育成に取り組まれています。

日本の利他・和を重んじる経営で
社会価値の創造

国際社会は環境や人権に複雑な問題を抱えており、企業は利潤追求のみならず、本業を通じて社会課題を解決していくことが世界標準です。同社が掲げる重点課題のひとつに、「高齢化と人口減少時代の社会インフラ提供」があります。例えば日常のお買物に不便なエリアや移動手段にお困りの高齢者が多い地域を中心に巡回する移動販売サービス「セブンあんしんお届け便」や「イトーヨーカドーあんしんお届け便」を運用しており、独自に開発した販売設備付きの軽トラックで常温から冷凍品まで、さまざまな食品や飲料などを販売しています。伊藤取締役は、「一度始めたら容易に止めることはできない」と、社会課題の解決と収益性の確立を両立させていく必要があることを話されました。継続企業としての稼得の質を変え、利他のDNAで社会価値創造に向かう経営姿勢を応援したいと思います。

社会に開かれた研修センターへ

同センターは、新入社員研修、経営指導員のスキルアップ研修、グループ横断研修、新店オープン研修、技術コンクール全国大会に利用され、各研修後にはワイガヤによる交流会を実施しています。近年は、小中学生の体験学習(レジ打ちやお寿司の調理)、中国企業の来日学習会、大学商学部ゼミ学習会などを受け入れ、開かれた研修センターに進化しています。見学コースでは、店頭陳列や調理技能室を団体見学後、史料室を自由見学しました。史料室は、まず入口に戦後間もない頃のヨーカ堂の再現コーナーがあり、創業の従業員心得15条が展示してあります。奥へ進むと、セブン‐イレブン創業時の米国サウスランド社のマニュアルや近代チェーンストアの変革と広告マーケティングに関する資料、更にはイトーヨーカ堂の業務改革の社内資料なども展示されており、参加者の皆さまは積極的に質問されていました。

小売業の大きな変革期に、
お客様の立場に立った価値創造に期待

1970年代初頭、大規模小売店舗法で出店が厳しくなり、その後の創業以来初の減益に際し「荒天に準備せよ」と伊藤名誉会長(当時イトーヨーカ堂社長)は社内に号令しました。その危機感の中、1974年に小商圏モデルのセブン‐イレブンが誕生し、日本の小売業の発展経路を決める決断となりました。今日、アマゾンなどEコマース企業が台頭し、小売業は大きな変革期を迎えています。このような環境の中で、同社はデジタル戦略を経営の主な戦略の一つと位置付けており、その具現化により流通サービスのイノベーターとして、今後もお客様の立場に立った価値ある商品・サービスを提供し続けていただくことを期待します。

【シニアアナリスト 歌代 洋子】


参加者様の声

創業当時の店舗をモチーフとした展示が印象に残りました。言葉だけでなく展示を通して創業の理念、思いが伝わってきました。

近くにあるヨークマートにお世話になっております。品揃えが良く、従業員の方もとても感じが良いので、安心して利用しています。これからも「さすが!」と言われるセブン&アイグループであってください!!

”小売業”の枠を超えて、色々な業態・業種の企業とも協力、連携しながら、さらに「なくてはならない」企業になっていただきたいです。

自身が投資したお金がどうしてその会社に投資されているのか?さわかみ投信がどうして応援しているのか?いろいろと理解できました。

「当たり前と思うな」という創業者の言葉に我が身を振り返りました。業種を問わず全ての仕事、生活に共通する言葉だと思います。社会の変化をとらえて対応することが企業発展の秘訣だったと感じました。

千葉のセミナーに参加した時、講師の方々にぜひ企業訪問ツアーに一度参加された方がよいですよと言われ、試しにと参加しました。まったく異分野である小売業と真摯に取り組むセブン&アイ・ホールディングスの皆さまにとても好感が持てました。

とても立派な研修センターを見学させていただき、驚きました。また、伊藤さんのお話がよくわかり、人柄についても信頼のできる方だと実感しました。お父様のご苦労があってこその会社なんですね、と思いました。また企業訪問ツアーに参加したいです。


ツアー事務局後記/情報システム部 江藤

セブンイレブン、イトーヨーカドー…等々。ファンド仲間の皆さまの中には、「毎週行ってるよ!」「毎日行ってるよ!」という方も多いのではないでしょうか。私が心に残ったのは、「15万人の従業員が毎日6,400万人のお客さまと接する、私たちはヒューマンビジネスといえます」という伊藤取締役の言葉です。この言葉からは、どんなに大きな組織になっても、1人ひとりの接点をとても大切に経営されている様子が凝縮されているように感じました。私は勉強会でよく「さわかみファンドは大企業の組入が多いけれど、大企業はもうそんなに成長しないのでは?」といった質問を受けます。今回の企業訪問ツアーで分かりました。成長に組織の大小は関係なく、社会の変化に応じて変化し続けることができる企業は世の中に求められて成長するし、変化が止まった企業は成長できないと。変化し続けるセブン&アイ様をこれからも、投資家としても、一消費者としても期待して注目していきたいと思います。