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アリとキリギリスで言えば、私は完全にキリギリスタイプの人間だ。美味しいものや見たい景色があると、お金のことはさておき飛行機や新幹線に飛び乗ってしまう。このアグレッシブさは、数年前に突如血圧が200を超え、医者から「余命ゼロ日」と宣告されたことでさらに増している。年齢とともに食欲、行動力が落ち、感動する力を失っていると自覚しており、「あの時こうすれば良かった……」と後悔したくない気持ちに突き動かされている。

このような考え方は、日本では一般的にあまり理解されないが、先日、積読していた書籍The Art of Spending Money(モーガン・ハウセル著)に「唯一の良いアドバイスは『将来の後悔を最小限に抑えよう』である」という記述があり我が意を得た。皆さんはいかがだろうか? 長期投資を実践した結果、積み上がったお金を後悔なく使うことは思った以上に難しい。健康と時間、そして何より好奇心が必要になるが、多くの場合、加齢とともに社会への関心を失い、好奇心が失われていく傾向にあるからだ。

その点、皆さんは環境に恵まれている。なぜなら、その好奇心を持ち続けられるのも長期投資の醍醐味の一つであるからだ。長期投資の先にある企業の取組みやサービスに目を向け一歩を踏み出せば、知らない世界が無限に広がるだろう。

さて、後悔の最小化というフレーズを聞いて私はもう一つ我が意を得たことがある。それは、確定拠出年金という仕組みが将来の後悔を最小化する仕組みと言えるからだ。日々の浪費を少し我慢して、小さい額でも積立することで、年月とともに長期投資の波に乗り、積み上がった年金資金は会社をリタイアした私たちが「次のステージ」に進むための強力な推進力になるだろう。

「あの時、西島の勧めで確定拠出年金をやってれば…」、ご縁のあった皆さまが、遠い未来で後悔することがないように、気持ちを新たに長期投資の航海を拓くべく進撃していきたい。
 

【確定拠出年金部長 西島 国太郎】

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